ちょっと疑問「県公共事業評価監視委員会」
今朝の新聞によると昨日開催された県公共事業評価監視委員会(16人)の席上、当初から欠席を続けていた金子勝氏を委員から外した件について、本人が傍聴人として出席し県に対して意見を述べ、原悟志・県土木部長は手続きの不備を認めて陳謝したと言う記事がありました。
久々にエキサイトした場面でしたね、きっと。 でもこれっていくつかおかしなところがあります。詳細はこの記事を伝えている一連の紙面でしか解りませんが、実際今何がどう起きているのか気になります。
まず、任命以来一度も出席しない委員に「出られないなら辞めて下さい」と言う手紙を出した、それでも先方から連絡がないならと、この際委員から外した。これって陳謝しなければならない事務的な齟齬があるんでしょうか? 手紙を出してから着いたかどうか確認をしなかった、電話で一報して確認をすれば良かった、メールもあるでしょうFAXもあるでしょう、それなのにしなかった。それだから県は事務手続きが不備だった、だから陳謝。 私はそんなの陳謝することはないと思います。なぜならいくら県が依頼したとはいえ、出した手紙が着きましたか?等と確認をするなどと言うこと自体おかしな話で、例えば我々が納める自動車税の請求書が着きましたか?などと確認の電話は来ません。なのに事務的な齟齬はあるのでしょうか?
そもそも公共事業に大いに関心がある、マスコミでも“そういった線”で露出している学者さんなら会議開催の連絡が着たら何をおいても駆けつけ自説を述べる、そうするべきじゃありません?
またこの件で、福田志乃委員長も「連絡がつかないという理由で名前を削除されては納得がいかない」と批判。と紙面にありますが、いくら連絡しても連絡がつかないなら名前が削除されても(辞めてもらうのは)当然でしょ、納得がいかないという委員長さんがおかしいのです。これって世間の常識です。
ただ制度上県知事が任命した委員を勝手に(この勝手と言う判断が難しいのですが)委員から外すことができるかどうかは、委員長の職権との絡みや任命した知事との問題もあるかもしれません。でも先述した意味での事務手続きなら何で陳謝したのか解りません。
しかし、ではなぜ県は出てこない委員にわざわざ辞任を進める手紙を出したのか?そのままにしておいてもきっと一度も出てこなかったでしょう、それなら任期が終わったときに、「そういう委員さんもいました、事務手続きにも貴重な税金がかかりますから、こういう方を二度と委員に指名することの無いようにします」とでもコメントしておけば良かったのに、何でそこまでやるのでしょうか?
田中前県政への反発のエネルギーが職員さん方の中に高まっていることは解ります、しかしこういった田中前知事が任命した委員さんを排除するというような稚拙とも思える行為は、結局はあの田中知事を生んだ土壌を再生することに他なりません。
県民の目には反県側の委員を恣意的に辞任させた=田中前知事の行った改革への反動だ、としか見えてきません。 この流れが危険だというのです。
あの2000年の知事選挙で県民は今までの「県庁支配」と言われた政治的な流れを変えたかった、それがあの特異キャラの田中康夫さんと重なって、ああいう結果になったことをよもや忘れてはいないと思いますが、なにやらちょっと不安です。
それともう一つ不思議なのは、傍聴席から金子氏が意見を述べたと言うことになっていますが、私の知る限りでは、いくら公開されている委員会であっても傍聴席と委員席もしくは県側との間でやりとりがあると言うこと自体異常だと思います。いかな議員であっても、自らの所属しない委員会では発言は許されません。 むろん委員長の許可があれば別なのでしょうが、基本的にはおかしな事です。ところでこの審議会の委員長は田中知事よりの方です、と言う事は恐らく金子氏が委員会に来て傍聴席から言う事は事前にできていたいわば「できレース」だと思います。
先ほど書いた県の稚拙な行為もそうですがこの委員長の行為も問題だと思います。マスコミはここまで書くスペースがないかもしれませんが、委員長の判断の是非は触れなければならないと思います。
私は、現実的に「県側の考えに反対する委員」の排除という動きに対して、村井県政を擁護する立場であるからこそ異を唱えます。こういった動きが「いつか来た道」に歩を進めるあえて「自殺行為」だと思うからです。
現実には出席しない委員が悪いのに、開き直られたら結果として県の方が悪くなってしまい、陳謝しする、こういったオウンゴールは絶対避けなければなりません。
こういった事が二度と起きないためにも今回の事は是非“村井知事与党”の県議会議員のみなさんに県側を質してほしいものです。
ここでこの問題を取り上げないと議会まで「いよいよか」と思われてしまいますし、当然相手はそういうところを狙ってきます。
それにしても一義的にずっと欠席し続けた委員さんがなぜ責められないか不思議です。
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コメント
この件については、第一義として金子氏に問題があります。一年間仕事をサボっていたという一点のみで説明がつくことです。金子氏がクビになること自体は大賛成です。
それとは別に、問題なのは県庁側の対応です。
こうした場合の手続きが確立していれば、その手続きに則って事務処理を進めている筈ですから、普通に考えれば手続きが定められていなかった、もっと言えば想定の外だったということです。
じゃあどうすればいいか、それを考える力というべきか、センスというべきか、思慮というべきか、それが今の県庁には無いのではないか、とこの一件をニュースで見て感じました。
金子氏が悪いのは見れば分かるけれど、それを体よく排除できない県庁。代表監査委員の時にも感じたことですが、今回のほうがより悪質である上、事実関係も明白です。
方法が無いのであれば、今までの田中県政の時代に散々使われてきた県民益を前面に出して、もっと言えば県庁ホームページ等でその事実関係を前もって公表し、さらには新聞広告で示し、その上でクビ宣告をすれば、県民は県庁を支持しますし、金子氏が騒ごうとも県庁は跳ね除けられます。
つまり、手続きが無ければ作ればいいものを、今の県庁は手続きが無いことを言い訳にして、そうしたことを怠っていると見られかねませんし、実際そうだと思います。決まったことをこなせるにしても、不慮の事態への対応という危機管理能力について、今の県庁は大丈夫なのかと疑ってしまいます。
田中氏が参院選当選の直後だったということがあるにせよ、土木部長の名前にこじつけるのではないのですが、県庁の肚が座っていないのではないでしょうか。
田中県政時代には珍しくもなかった想定外への対応が、なぜ今できないのでしょう。
これでは田中県政時代が終わって緊張感が切れたんじゃないか、反動が起こったんじゃないかといわれても仕方ありません。
新たな民意の県議さん方々は、本当にこの件をどうお考えなのでしょう。県の問題として認識をしていないのだとすれば問題外です。
投稿 きたはら | 2007年8月15日 (水) 18時52分
難しいですね。性善説にのっとって、という訳でもないですが、法や条例などの縛りが無くて済むならそれにこしたことはない。忙しくて委員会に出る暇がないなら普通は依頼されても断るものでしょうし、2年間の任期中にたかだか数回行われるだけの委員会で、委員を中途で罷免しなければいけない事態が起こるとも考えにくい。委嘱を受けはしたけれど、個人的な事情で続けられない(委員会に出席できない)となれば本人の方から辞退・辞職するのも常識でしょう。どちらかといえば、「普通でない時期」に「普通でない人」を委員に任命した前知事の異常さが今回のドタバタでより鮮明になったような気はします。
しかし、委員会に出てきてその進行を妨げるような発言を繰り返していたなら、何とか辞めさせたいと考えるのもわかりますが一度も出席がないならあと1年間、開催通知だけ出して放置しておけば済んだのに、とは思いますね、本当に。
投稿 ya-mana | 2007年8月17日 (金) 01時35分
久々に書き込みありがとうございます。 今回の問題は金子氏の個人の問題と言うよりもうすこし“根”の深さを感じます。
きたはらさんのご指摘のようにこういった場合に臨機応変な対応がつかない県の硬直した姿勢。そしてya-mamaさんご指摘のように、どうせ出てこないなら、それに対する県の姿勢自体を県民世論を味方につけるような深い読みができなかったかのか、この2点のご指摘は現実今県内部で起きている地殻変動を示していると思います。 つまり簡単にいってしまえば悪い意味での県庁主導の昔の長野県政に戻っているような気がします。
このまま行くと第2の田中康夫が登場しはしないかと心配です。
投稿 清水 洋 | 2007年8月17日 (金) 15時54分