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2007年11月25日 (日)

不況 構造変化?

このところ私の周りの企業、特に製造業では仕事不足が言われます。つまり“景気が悪い”状況が徐々に進行しています。

製造業の仕事量の変化の要因は多岐にわたり、「これが原因で仕事がない」と分析できるものはありません。しかし一般的にはマクロの景気の動きが影響することは間違いありません。ただ製造業は特に日本全体がそうであるように、グローバルな展開をしている企業がBRICsをはじめとする海外の好景気に支えられて大変内容のいい会社もあります。
つまり中小企業にとっては親会社、取引先の取引相手がどうであるかが問題となります。

それはともかく、今日の信濃毎日新聞に県内上場企業の9月中間決算の記事がありました。これによると製造業では原材料高による減益が取り上げられていました。
今の製造業は一言で言えば原料高が製品に価格転嫁できないところに問題があります。
そしてもう一つ今日の記事にはありませんでしたが、労働分配率の低下もあります。
つまり「ワーキングプアー」と言われる問題です。

国際競争に見られる安い海外製品の流入や、投機的要素の強い原油の異常な高騰等々この問題はいくつかの要素がはやりいくつかありますが、私は「企業の利益分配構造の変化」もその一つだと思っています。

ここ近年外資によるM&A等の企業買収が頻繁に行われ、それと共に株主と企業の関係が見直され、安定株主の確保のために今まで異常に低かった株式配当率が一気に上昇しました。
これにより企業の利益分配構造が変化し、今、までは例えば従業員への利益分配、つまり給与での分配や従業員の募集(正社員)などの人的な部分に配分し、より高度な能力資質を持った人材を確保し、企業の発展を行ってきました。
また系列・子会社に例えば原料高などの部分についてはその上昇分を認める、その原資として親会社は利益の部分で対応してきました。そしてそれは次のコストダウンを要求すると言うことで、企業の体質を強化してきました。
つまり利益の分配が内部留保を除いて株主、従業員、下請け企業(系列企業)への一定の利益配分を行ってきたのですが、このバランスが近年大きく崩れて、株主配当に大きく比重が変化したことによると思っています。

国際的に株主が冷遇されていると言う世論が後押しになってこういった状態になっているのですが、ある意味この流れは自由化の中で資本の流動を考えると当然と言えるかもしれません。
言い方を変えれば資本の論理が製造業の論理を根本的に変えてしまった、とも言えると思います。

しかし問題はこの流れは欧米では長い歴史の中でできてきたものであり、日本のように一気の流れを変えたのではありません。
ここに問題があるのだと思います。そしてそれにドライブをかけているが、中国などの人経費の安い国からの安価な製品流入が拍車をかけてます。

つまりこのままではいつまで経ってもある一定のレベルまでは原料高は製品に反映できず、製造業はますます不要に陥ってしまいます。

そこでまず県は何をするか?
第一に現状の把握です。今の実態はどうなのか? できるだけ多くの県内製造業を対象に調査することです。
そして第二にそれに対する対応です。原則企業間の取引は民間の事であり行政が入ることはできません。しかしこの原材料高を転嫁できる、例えば技術・新製品開発もしくは独自の製品開発と販売、と言うあえて言えば従来から言われている、中小企業の活性化策を丁寧に取り組むことしかないかもしれません。
また場合に寄れば緊急的な原材料高による企業の資金繰り対応の緊急融資も必要かもしれません。ただこれはカンフル剤にもなりますが、企業体を逆に弱くなる可能性がありますから実施は賛成ですが運用は慎重であるべきです。

とにかく今長野県の製造業は大きく転換点に立っていると思います。

製造業ばかり書きましたが、非製造業についても書きたいと思います。

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