山口 補選結果感想
衆院山口2区補選は大方の予想通り民主党の候補が自民党の候補を破りました。
当初から自民党苦戦が伝えられ、加えて後期高齢者医療の年金からの引き落としが選挙期間中にあるなど、自民党の候補にはまさに逆風の選挙だったと思います。私はその割にはさすがに保守王国山口県、思った以上には票差が無かったと思っています。
ところで今回の選挙先述したように、自民党候補には後期高齢者医療の自己負担金が年金から引かれるという最悪のタイミングになってしまった訳ですが、本当にこれでいいのか?と言う思いがあります。
私は敢えて誤解を恐れず言えば、以前から書いていますが負担と受益という面でどうしても今の国民的な世論は理解できない点があります。
負担が増える事に対する不満から投票したのであれば、選挙というのは人気取りそのものになってしまうと危惧してます。ただ負担が増える事が気に入らない、と言うだけ投票行動が決まるなら、極端な話日本の赤字財政は永遠に解決できません。
以前の書きましたが日本は国民負担率は西欧諸国に比べればかなり低いのですが、福祉のレベルは、それほどでもないにしてもアメリカなどよりはかなり高くなっています。
簡単に言えば高福祉は高負担でしか実現できないのです。しかしそれを言うと選挙で負けてしまいます。ですから時の政権(多くは自民党)は負担については「国の借金」という曖昧な、誰の責任とも解らない、国民一人一人が実感できない将来の負担で誤魔化してきました。
そして国民もそれに慣らされてきました。従って正直に「福祉はお金がかかるんです、ですから皆さん出してください」とは言えなくなってしまいました。
そして高福祉には高負担と言い出すと、マスコミあたりがすぐさま、そうは言ってムダな税金を使っているではないか、箱物はムダな行政の典型だ、あの橋もあの道もムダな公共事業だ、やれあの公務員は給与が高いだとか、以前にもありましたが公務員の福利厚生のバットだとかカラオケセットなんか税金で買っているのはけしからん、等と言いだし本質的な負担と受益という点についてはマスコミも言及しませんでした。
それもそのはずで、大きな目で見れば高福祉は高負担なのですから、高福祉を求める番組を作れば結果高負担を求める番組を作らざるを得ません。
無い袖は振れないのです、その無い袖の原因は国民の低負担にあるのではなく国や公務員のムダ使いにあるというのがマスコミのスタンスです。
何度も書いてますが、では国や公務員に大いに問題があります。それらに目をつむって税金を上げて福祉を行えと言うのではありません、しかし高福祉を求めるのにもかかわらずこれ以上の負担はできないというのもおかしいと思います。
もちろん所得の少ない高齢者や障害者などいわゆる社会的な弱者も一律高負担せよと言うのではありません、そういう方々を守るためにもある程度の負担は必要だと言っているのです。
そして行政はいかに効率よく無駄なくそしてきめ細やかに低コストでサービスするかが肝心であると思います。そうして生み出されるお金を福祉施策に使う。政治家は堂々と国民に負担を求め、その代償として国民が望む福祉社会を実現していく、これが本当の政治のような気がします。
山口の補選のことではないですが、できもしないことをやるやると言ったり、批判ばかりで何の代替案もない、そんな選挙公約を言う政治家に票が集まることが理解できません。そんな政権に責任ある政権運営ができるとは思いません。しかしでは自民党がいいかというとそれも問題が多すぎます。
そろそろ国民も政治家も大きく脱皮しないと日本は本当にダメになってしまう気がします。
| 固定リンク
「国政」カテゴリの記事
- 山口 補選結果感想(2008.04.28)
- 党首討論(2008.04.10)
- まだまだ続く混乱(2008.04.07)
- ガソリンスタンドの混乱(2008.04.03)
- 暫定税率 大詰め?(2008.03.30)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/210305/41021237
この記事へのトラックバック一覧です: 山口 補選結果感想:


コメント
清水さん 今晩は
山口2区の補選結果は、現在の民意だと思います。民主党の候補が勝って当たり前です。
清水さんは高福祉=高負担とのことですが、いささか違うのではないでしょうか?
庶民は、決して負担をいとわないと思います。しかし、道路財源に象徴されるように、特別会計で経理し、自分達の豪華旅行に何千億円、役人の官舎の家賃負担(1億3千万円)をしていたなどというふざけたガソリン税の使い方に怒っているのです。
しかも、平然として、合法的だとのたまう冬柴大臣の言を聞くだけで、「ふざけんな」と思うのは、私だけでしょうか
清水さん、庶民の素朴な怒りの結集が今回の山口2区の結果ではないでしょうか
後期高齢者医療制度一つとってみても、福田首相の「高齢者にも負担してください。」との言ですが、わずかな年金で生活している高齢者にとってみれば、介護保険料、後期高齢者保険料をダブルで天引きされ、生活も大変です。
せめて、高齢者の皆さんが安心して医者にかかれる制度の設計はできないものでしょうか?
霞ヶ関の官僚に制度設計させることは、自分達の私腹を肥やす元ですから、政治家自らの立案として、できないものでしょうか
そのために、国会議員には、年間何千万円の政務調査費を支給しているのではないでしょうか
国民に負担を求める場合には、まず、自らの襟を正し、社会的弱者をいかにして支えるかを考え、実行するのが、議員、官僚の役割ではないでしょうか
そのことを追求していただきたいと思います。
道路なんかは、今すぐできなければならないという道は無いと思いますが、いかがでしょうか
投稿 上伊那 | 2008年4月28日 (月) 22時55分
上伊那さんいつもコメントありがとうございます。
私は山口補選をただ単に負担が増えることに対する住民の反感だけで「浮動票」が動いたとすれば、そう言う選挙自体に問題があると言う事を言いたかったのです。
上伊那さんが書かれているように、真っ当な政治の元であるなら「負担もいとわない」と言われる事、私もならそれで結構だと思っています。
しかし、本当にそうでしょうか?歴代自民党政権が消費税、その税率アップ 付加価値税導入、等を国民に提案した時、決まって選挙では敗北してます。そう書くと当時は当時で税金のムダ使いや、役人の不正があったので反対したと言われるでしょう。しかし例えば一年で自然増する社会福祉関係費は高齢化に伴って約1兆円と言われてます。これは現状レベルの福祉を維持してなお増えていく必要なお金です。これと役人の豪華旅行、役人の官舎の家賃負担 ムダな公共事業等を比して、だからそれを正(ただす)すのが先で負担増はイヤだ、と言われても冷静に考えればあまりにも金額の桁が違いすぎます。
もちろんブログでも太字で強調してますが、だからそう言う不祥事。不正。グレーゾーンの行動等をどうでもいいとは思っていません。徹底的に是正し襟を正し、公務員の皆さんは税金で食べているという自覚を持って行動するように求めていく。また政治家は選良であることを自覚して、真に豊かな日本の将来を作るために行動しなければならないと思っています。(道路財源の59兆円などもってのほかです)
それはそれでしっかり正していくが、さりとてかかる費用はしっかり負担していく。そういうコンセンサスができていればいいのですが、多くの人は負担が増えることへの反感を役人や政治の不信にすり替えているとしか思えないのです。
少なくともテレビの街頭インタビューなどを聞いていると単純に 負担増=× 負担減=○ の言い訳に様々な不祥事を持ち出しているとしか思えません。
もちろんその前に本当は我々が目指す社会は、高福祉高負担な社会を作るのか、または低福祉低負担の社会を作るのかの議論がないといけないと思うのですが、それをしてきませんでした。現実の国民の選択はできるだけ高福祉で、できるだけ低負担を選挙を通じて求め、政治が敏感に反応したばかりに、国の財政は破綻寸前まで落ちてしまったと思っています。(そればかりが原因ではないですが)
国民に厳しいことを役人は求めるが、それ以上に彼らは自らを律し高い倫理観を持って行動する、そして政治家は役人の行き過ぎた考えを是正すると共に、理想と現実の狭間でいかに社会弱者を救い、国民が求めるような福祉の「質」を作り高めていくかを自覚と責任とそして矜持を持って考え行動していく。これが理想であり、その「質」を政策として論戦するのが選挙であればと思っています、負担増の全ての原因は役人の不正やムダな公共事業であるがごとく言い、それが無くなれば、負担はなくとも福祉はできる等と言う、まやかしのような選挙であってはならないと思っています。
ところで上伊那さんにはいつも私に欠けている、高齢者や障害のある皆さん等の「社会的弱者」の視点でのご指摘頂き感謝致しております。このブログも一年が経ちました、これからも色々教えて頂きたいと思います、どうかよろしくお願いします。
投稿 清水洋 | 2008年4月29日 (火) 10時45分
清水さん こんにちは
「>高齢者や障害のある皆さん等の「社会的弱者」の視点でのご指摘頂き」とのことですが、私は、政治家たるものは、社会的に弱い立場の皆さんに光を当てることが政治家の使命ではないかと思っています。
富裕層に光を当てる必要はない(ちょっと言いすぎかも…)と思っています。
そもそも税金の機能は、富の再配分の性格を持っていると思います。
富裕層の皆さんは、懸命の努力をしてその地位をつかんだと思いますが、その収入の全てを税で徴収されるわけではありません。税金は、かっての喜捨の性格を持っていると思います。
しかし、社会的弱者は、努力しようにもできない方々がいます。
この方達に光をあて、生きられる社会を是非作って欲しいと思います。
3年後には、県議選があります。捲土重来を期しておられると思いますが、是非社会的弱者にも光を当てる政治家を目指してほしいと思うものです。
道路を作り、箱物を作るのが政治家の全てではないと思います。
清水さんには、高い理想と高潔な政治を目指していただきたいと思っています。
ご活躍を期待しています。
投稿 上伊那 | 2008年4月29日 (火) 18時03分