最近ユースを見ていると株の下落が止まらないと言う話題が出てきます。するとコメンテーターと称する皆さんの中に、日本が外国人投資から見捨てられている、何ら有効な手を打てない政府が悪い。 と言います。果たしてそうでしょうか?
確かにこのところ東証の売買高を見ていても65%から68%程は外国人投資家によるものです、しかも最近はずっと売り越しになっています。と言うことは、外国人投資家が日本で株を売って資金を移している、ここまでは正しいかもしれません。
しかし、ではそれで日本売りとなるのでしょうか?もしそうだとしてこれは大変なことなのでしょうか?
私はもちろん純粋に日本の企業の業績が著しく落ちているならそれは心配ですが、そうではないと思ってます。今大企業とりわけ輸出依存型の企業、自動車 電機 素材 等の企業は概ね好調な数字を出しています。株価が下落しなければならない要因はありません。ですから企業業績とは別の次元で株価が下落していると言うことは、多くのアナリストの皆さんが認めるところです。
ではなぜ外国人投資家は株を売っているのか。その理由はいくつか考えられます。
よく言われるのが日本市場以上に儲かる場所があるから。先週まではアジア各国市場は大変活況であり、儲かると言うならそちらの方がいいというのは当たり前でしょう。
また株以外の市場、例えば原油 小麦 とうもろこし 金 等の相場にお金が流れたと言う事が考えられます。そしてサブプライム問題の処理のため大量の資金が必要となって日本株を売って、資金を引き揚げたと言うのです。
いずれにしても最近の円高からこういった資金の流れが起きていると言うことは想像できることです。
しかしそれなら別に日本売りと言うことでは無いと思います。しかしコメンテーターの皆さんが言うのは、小泉改革から始まった改革路線を福田さんが積極的に取り組む姿勢がないのを外人投資家が嫌がって逃げていったと言うのです。
果たしてこれは本当なのでしょうか? 仮に本当ならそれはいけないことなのでしょうか?
つまり昨年の参院選で国民は小泉改革の後継者であった安倍前首相にNoを突きつけたのです、改革の行き過ぎは格差を生むと言うことで。
と言うことは多くの国民は改革よりも格差のない社会を望んだと言えます。
「いやそうじゃない、社保庁の問題で自民党にNoと言ったのだ!」という人もおられるでしょう、しかし政治の流れは今のように改革のスピードを落としても格差のない社会を望むようになっていきます。福田首相が言う生活重視とは痛みが無いもしくは少ない社会を造ると言うことと同意語なのです。つまり改革の手はゆるめると言うことです。
しかしそれは言い方を変えれば格差の是正となります。
当然これを進めていけば、国の財政赤字は減ることはないでしょう、しかし国民の間の生活の格差は徐々に小さくなっていきます。
つまり国民がいいと思った方向に行っているのが、外国人投資家から見れば良くない方向に行っていると言うことなのです。
でも日本の株式市場は何も外国人投資家のためにだけあるのではありません。
要は国民が幸せになればいいのです。
私は外国人投資家が資金を引き揚げようと何をしようと日本は純債権国です。なんと国民の総資産は1400兆円と言われています。一日に動く外国人の投資金額は3~4兆円日本人の総資産に比べればごくごく僅かです。もちろんだから外国人投資家を相手にするな、等とは言いませんが、それくらい日本は経済においての自力はあると思っています。
少なくともテレビで大勢の皆さんに話すコメンテーターはセンセーショナルな話をして“うけ”を狙うも結構ですが、もう少し的を得たコメントそしてほしいものです。
少なくとも福田首相が思いきった手が打てないから株価が下がったと言う話は根拠がなさ過ぎます。しかしそういっているさなか、ここ数日相次ぐ閣僚の発言はそれにしてもちょっと無責任すぎますね、特に大田弘子経済特命大臣の昨日の一言「(株安の)基本は米国発。日本で対策を講ずることは難しい」はいけなかったですね。難しいのは解りますが、言い方を変えれば何もしないと宣言してしまったようなものです。この人解っているのかいな? と思わずつぶやいてしまいます。
学者さんはどうしても浮世離れしてるな~とちょっと思ってしまいました。
難しいから英知を絞ってでも対応を早速考える、と言うのが普通の大臣でしょう。
とにかく、テレビで言うほど日本はそういう意味では売られていないと思いますよ。でもこのまま無策でいたら本当に売られてしまうかもしれません。
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